
劇団5454 公演
「宿りして」
作・演出/春陽漁介
2025.9/5金〜7日
「所詮、私の授業なんて、仮眠時間としか思われていない」古典教師の小野は、自分の仕事に自信も情熱もやりがいも持てずに、淡々と授業の時間をこなすだけの日々。 ある時、そんな小野に異変が訪れる。仕事も私生活も全てが楽しい。それからと言うもの、世界が変わったように見える。「宿りして 春の山辺に寝たる夜は 夢のうちにも花ぞ散りける」美しい光景の余韻が続く、夢のような現の生活。紀貫之の幻想的な歌を題する劇団5454の中編代表作。
■キャスト
榊 木並/岸田百波/森島 縁/窪田道聡/高品雄基(以上、劇団5454)
猪俣和奏(劇団しろちゃん)
■スタッフ
音楽:Shinichiro Ozawa 舞台監督:春陽漁介(劇団5454) 照明:猪俣和奏(劇団しろちゃん) 照明操作:佐藤那奈(劇団しろちゃん) 音響:塩川悠太(劇団しろちゃん/劇団夕結び) 宣伝美術:横山真理乃(劇団5454) 票券:森島 縁(劇団5454) マネージャー:堀萌々子(劇団5454)
脚本家・演出家
劇団5454
2023年の初めての札幌公演以来、3年連続で札幌での上演の機会をいただき、喜ばしい限りです。
かねてより演劇シーズンの「札幌で1か月半(ほぼ)毎日、面白さ保証付きの再演作品が観られる」という謳い文句には強く惹かれており、今回その一端を担えることを光栄に思います。
TGR2023で大賞をいただいた『宿りして』は「現代における自意識」という心理的なテーマを扱いつつ、「演劇」そのものを題材にしたコメディ作品です。
リアリティある演技で引き込み、エンタメとして楽しんでいただけるよう、そして何より、観劇後の皆様の日常が少し違って見える感覚を味わっていただけるよう、意気込んでおります。
今後、札幌で本作を上演するチャンスはなかなかございませんので、この機会に劇場でお会い出来ることを心より願っております。
いつも以上に5454さんらしい、日常を切り取り表現する演劇でありながら、 今回はある意味観客や劇場全部を巻き込む物語で、ビックリしつつも楽しみながら見入ってしまいました。
第四の壁を無駄に破る作品はあっても、そこにSNS時代の「ヒロイン症候群」というエッセンスを入れて形にしている作品はこの作品が初めてではないかと思いました。本当に素晴らしい舞台でした。
演劇が終わってからも作品について考えさせられ、今「自分はどこの次元でこの話を考えているんだ?」となっています。
この先の小野先生はどんな風に生きるのかな、という余白を楽しみました。
榊さん演じる教師のことが本気で心配になってしまうほど熱のこもった演技で、怯えたり強気になったり、表情の変化がすごかったです。それに対する周りの人々の反応も共感したりハラハラしたりと、濃密な時間でした。
最後のシーンは、メタ設定を超えて一気に人間社会の普遍的な特性に舵を切ったように感じて見応えがありました。
演劇専用小劇場BLOCH
札幌市中央区北3条東5丁目5岩佐ビル1F
TEL:011-251-0036
HP:http://bloch-web.net/
[アクセス]
地下鉄東西線「バスセンター前駅」8番出口より徒歩8分
※駐車場はございませんので公共交通機関をご利用ください。
劇団5454
TEL:070-8411-5454
Eメール:info@5454.tokyo